日本酒造りに使う酒米を蒸し終えたことに感謝する神事「甑倒(こしきたお)し」が15日、宮城県大崎市の酒造会社で行われました。

大崎市松山の酒造会社、一ノ蔵です。今シーズンの酒造りで最後となる酒米の「トヨニシキ」1400キロあまりが甑と呼ばれる直径2mのせいろで蒸し上げられました。

総杜氏によりますと、今シーズンは、去年の猛暑で高温障害になった酒米が多かったため、発酵がなかなか進まず苦労したそうです。

蒸したコメは、水と麹が入った仕込みタンクに入られて蔵人が櫂棒を使いながら丁寧にかき混ぜていきました。

このあと、杜氏や蔵人らが集まり、「甑倒し」の神事が行われました。役目を終えた「甑(こしき)」を横に倒して、酒造りに使う酒米を蒸し終えたことに感謝しました。

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一ノ蔵 門脇豊彦総杜氏:
「その年のコメの状態で(日本酒の)資質が変わる。今年についてはしっかり成功した。うまくできた」

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一ノ蔵では、これから6月中旬まで、現在、仕込んでいる日本酒をしぼる作業が続きます。9月下旬からは再び新米を使った酒造りが始まります。