2日間で3800人がすずめ踊りを披露した仙台・青葉まつり。ひと際、華やかに舞ったのが大学生のチームです。総勢73人いるメンバーを束ね、今年、初めて「振付師」の大役に挑んだ学生ちは。

宮城大学チーム「娘すずめ。」

今年で40回目を迎えた「仙台・青葉まつり」。時代絵巻巡行とか見せる目玉の「すずめ踊り」には、127団体・およそ3800人が参加しそれぞれに工夫を凝らした舞を披露しました。ひと際弾ける笑顔で観客を魅了したのは、宮城大学の学生たちのチーム「娘(こ)すずめ。」です。1か月以上前から特訓を重ねてきました。

TBC

5月4日、宮城大学では。

宮城大学3年 木下菜々子さん:
「しっかり指先まで力を入れて綺麗に、ずっと左手も伸びているようにしてください」

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3年生の木下菜々子さん。振付師として扇子の動かし方などを細かくメンバーに指導します。

娘すずめ。振付師 木下菜々子さん:
「だんだん声を出したり、お客さんを意識した踊りをしたり、青葉まつりに向けて士気は高まっていると思う」

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メンバーは、1年生から4年生まで総勢73人。ほとんどがすずめ踊り未経験の中、木下さんは10年以上、踊りに打ち込んできました。

きっかけは「運動会」

木下菜々子さん:
「始めたきっかけは小学校の運動会。4年生の時に運動会で踊り、教えに来た祭連(チーム)の方がすごくかっこよくて、私より前に友達がやっていたので、やってみようと思った」

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その実績を買われ、今年初めて「青葉まつり」の振付を担当しました。特に木下さんがこだわったのは、扇子の動きを揃えること。

木下菜々子さん:
「青葉祭りは、娘すずめ。の活動の中でも大事にしているところで、練習回数も多くとっているので、基礎練は青葉祭りの時期は力を入れてやっています」

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娘すずめ。根本歩穂さんと佐々木彩乃さん:
「よく、先生って呼んでいる菜々子先生、菜々子大先生って呼んでいる」
「動きもうまいし、優しく教えてくれるし、的確なアドバイスをくれるところが先生という感じ」

養護教諭目指して勉強中

養護教諭を目指し、看護学を専攻する木下さん。

木下菜々子さん:
「きょうの授業で演習があるので、その演習について勉強をしていた」

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この時期は、朝から夕方まで授業。夜は、すずめ踊りの練習というハードなスケジュールです。

木下菜々子さん:
「課題とかやるのは大変なんですけど、すずめ踊りがいいリフレッシュにもなっている」

青葉まつり前日。練習の総仕上げとして、本番と同じ法被を身に着け、大学で演舞を披露しました。

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学生:
「いつも頑張って練習しているのを見ていたので、感動した」
「友達が振付師で練習や振付を悩んでいることや、みんなで頑張っていることを見ていたので、凄く完成度が高く、きらきらした笑顔で踊っているのを見て、私たちも楽しくなった」
「(本番も)見に行って、街中で娘すずめ。が踊っている姿を見て楽しみたい」

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娘すずめ。振付師 木下菜々子さん:
「きょうは大学なので友達も見られた。また、青葉まつりの前日で予行演習にもなり、みんなとても楽しく踊れたので良かったと思う。3月くらいからずっと練習してきたので、今までの集大成を見せられるように頑張りたい」

青葉まつり本番

自信をつけて迎えた、青葉まつり本番。見せ場の「山鉾巡行」を前に、気合が入ります。

娘すずめ。振付師 木下菜々子さん:
「楽しみな気持ちが大きい(Q 右頬にはなんて書いた?)24代目振付師と書いた。きょうは長丁場になるので、けがとかないように体調管理をしっかりとして臨みたい」

いよいよ、木下さんたち「娘すずめ。」が登場。観客の手拍子に笑顔で応え軽やかに舞います。

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観客:
「若さにあふれていて一緒に踊りたくなるようなとっても素晴らしい演技だった」「(動きが)そろっているところが感動しました」
「すごくかわいくてフレッシュだった」

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夏のような日差しが照りつけるなか、2時間半以上、最後まで笑顔を絶やすことなく踊り切りました。

娘すずめ。振付師 木下菜々子さん:
「みんなで楽しく踊れたので良かった。お客さんも笑顔になってくれたのでみんなで元気を届けられたかなと」

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たくさんの人に笑顔を届けた「娘すずめ。」たち。木下さんは来年もこの場所に舞い戻ると決意を新たにしています。