暖冬による雪不足や5月に入っての雨不足の影響で、宮城県大崎市の鳴子ダムでは貯水率が例年の半分近くに減っていることが分かりました。田んぼなどで水不足が懸念されるため、必要な渇水対策を講じていくことになりました。
鳴子ダム管理所 木村康文専門官:
「(鳴子ダムは)今後、降雨がなければ、6月中に最低水位231mに達してしまうのではないかと懸念している」
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これは、23日開かれた渇水対策を話し合う会議で報告されたものです。
それによりますと、鳴子ダムの5月20日現在の貯水率は44.6%で、例年の80%程度を大きく下回り、渇水状態に陥っています。この冬の暖冬による雪不足に加えて、5月に入ってからの雨不足が原因です。
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これまでのところ大きな被害は確認されていませんが、5月16日以降、ダムから川に流す「放流量」を通常の75%程度に抑えて、貯水率の維持に努めているということです。
北上川下流河川事務所 石井貴範副所長:
「現在のようにダムに水が少なくなることで、(今後)下流側の農業用水に必要な水を届けられない状況が発生する」
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鳴子ダムは、江合川を通じて、米どころ、大崎平野に農業用水を供給しています。田植えも終盤に入っている農家は、田んぼに思うように水を張れず苦労したということです。また、7月下旬からお盆にかけて、田んぼでは大量の水が必要な出穂期を迎えるため、水管理を心配しています。
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コメ農家:
「我々にとっては水が一番大事。きょうのような天気がしばらく続きそうなので大変心配している」
鳴子ダムの貯水率の低下を受け、会議では、渇水に注意する態勢をとることを決めました。今後、状況に応じて必要な渇水対策を講じていく方針です。
ところで、鳴子ダム以外の県内の主なダムの貯水率について見てみましょう。
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七ヶ宿町の七ヶ宿ダムで92%、加美町の漆沢ダムで81%、泉区の七北田ダムで78.7%川崎町の釜房ダム77.4%などとなっています。
一方、栗原市の栗駒ダムで31.5%、花山ダムで34.8%など、鳴子ダムに近い県北の地域のダムを中心に貯水率が低くなっています。