■第58回織田幹雄記念国際陸上競技大会(29日、広島・ホットスタッフフィールド広島)

女子100mハードルでは田中佑美(25・富士通)が13秒00(−0.1m)で優勝。予選の13秒07からタイムを伸ばした。

田中は昨年初出場の世界陸上(23年8月、ブダペスト)では予選敗退に終わったが、杭州アジア大会(23年10月)で銅メダルを獲得。この日は日本選手権王者の青木益未(30・七十七銀行)、福部真子(28・日本建設工業)らとの戦いを制し、パリ五輪出場に向け上々のスタートを切った。

レース後、田中は「日本選手権で争う皆さんとのレースですごく緊張しましたが、落ち着いて走り切ることができました」と振り返った。パリ五輪イヤーの今シーズン、ライバルがひしめく中、代表争いに向け「去年初めての世界選手権で思うようなレースが出来なかったので、自分のレースをしっかりして去年のリベンジができれば」と自身の目標を話した。

男子110mハードルでは村竹ラシッド(22・JAL)が13秒29(−)をマークし優勝。

すでにパリ五輪参加標準記録(13秒27)を突破している村竹は、雨でコンディションが悪い中、その標準記録に0秒02迫る好レースとなった。フィニッシュ後、倒れ込んだ村竹は1着を確認するとガッツポーズ。

レースを終えた村竹は「社会人初戦だったので、勝利で飾ることができて良かった。記録もこのコンディションであれば良い方かな」と手応えを感じたようだ。パリ五輪選考会である日本選手権(6月、新潟)に向け「決めるべき大会にしっかりピークをもってきて、良いパフォーマンスが出来るように頑張りたい」と意気込みを語った。