デトロイト・タイガースの前田健太が現地時間4月6日、本拠地でのオークランド・アスレチックス戦に先発登板した。初回に本塁打を打たれるなど立ち上がりで失点し、6回途中まで投げ自責点3、チームも0対4で敗れたため、前田は今季初黒星を喫した。

【PHOTO】大谷翔平!鈴木誠也!山本由伸!2024年の世界最高峰・MLBで戦う日本人選手を一挙紹介 許した安打は、初回のブレント・ルーカーに浴びた2点本塁打を含め、わずか2本だったものの、フォアボールが4つと制球に苦しんだ。スタッツでは、6失点と大きく崩れた前回のシカゴ・ホワイトソックス戦とは異なり、中盤までゲームを作る結果となったが、打線もアスレチックス先発のポール・ブラックバーンをはじめ相手投手陣の前に沈黙、今季初の完封負けとなった。

 新天地での初勝利を期待され、まずまずの内容だった前田のこの日のピッチングは、メジャー公式サイト『MLB.com』でも大きく取り上げている。現地時間4月7日、特集記事の中で前田の投球の分析を行なっている。

 同メディアは、「ストライクゾーンのコントロールが得意なマエダにとって、これは奇妙な試合だった」と振り返っており、「彼の4四球は、昨シーズン開幕以来、22試合の先発出場で打者2人以上に四球を与えるのは2回目となる」と制球面での乱れを指摘した。

 さらに、前回登板の内容も振り返りながら、「今季2回の登板で、土曜日のルーカーの左翼席への409フィートを含む、9イニングで4本のホームランを許している。土曜日の一発など、4本塁打のうち3本はフルカウントからだった」と説いている。

 また、「ルーカーの本塁打以外に外野への打球はセンターへのフライアウト3本だけだった」としながらも、「かなりの数の初球ストライクを投げたにもかかわらず、最初の試合で打者17人中7人、そしてこの試合では22人中9人でスリーボールカウントに達した」と説いており、「彼のダメージの一部は自ら招いたものだった」と評している。

 今季2度の登板の内容に言及する一方で、「タイガースは、マエダがより良いパフォーマンスを発揮するまでには、ちょっとした待ち時間があることを承知の上で契約した」と同メディアは主張。土曜日のゲームで浴びた本塁打が調整中のスライダーを打たれたことや、過去、春先よりも夏場で成績が向上するデータを説明しながら、「天気が暖かくなり、彼の仕事が落ち着くまで、マエダは努力する必要があるだろう」などと見通している。

 一方記事では、「攻撃面のサポートがあれば十分だったかもしれない」といった見解も記されている。チームは開幕から連勝を続けるなど好調なスタートを切っただけに、35歳右腕の移籍後初勝利もそう遠くはないはずだ。

構成●THE DIGEST編集部

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