現地5月7日、シカゴ・カブスの今永昇太がサンディエゴ・パドレス戦に先発して7回と0/3を投げて2失点。カブスはサヨナラ勝ちし、今永に勝敗はつかなかった。
【動画】ブッシュの劇的サヨナラ本塁打と、会見場を沸かせた今永の雄姿をチェック

 6勝目を狙った今永は、7回まで被安打5、8奪三振で無失点と最高の内容を見せる。しかし1対0と1点リードで迎えた8回表に、落とし穴が待っていた。パドレスが送った代打のルイス・アライズに安打を打たれると、続く1番ジュリクソン・プロファーに痛恨の2ラン本塁打を浴びて、1対2と逆転を許したのだ。

 日本人左腕はここで降板。このままチームが敗れれば今永にMLB初黒星がつく状況だったが、しかし8回裏に打線が援護射撃。この回から4番手としてマウンドに上がったパドレスの松井裕樹に対し、2番のマイク・トークマンが四球で出塁すると、肋骨骨折による負傷者リスト入りから復帰したばかりの3番コディ・ベリンジャーが右前打を放って、無死一、三塁と好機を作る。
  この場面で4番クリストファー・モレルが中堅に犠飛を打ち、カブスが2対2の同点に追いつき、今永の黒星は帳消しとなった。さらに2対2で迎えた9回裏、カブスが劇的な一撃で勝利を手繰り寄せる。雨が降るなか、先頭の7番マイケル・ブッシュが右中間スタンドに本塁打を打ち込んで、カブスがサヨナラ勝利を収めた。

 終盤にスコアが一気に動いた一戦を終えた後、メディア取材に対応した今永が会見場を大いに沸かせた。

 ピンチの場面で受けた本拠地の観客から大声援について問われると、「(6回表2死一、二塁で)ポガーツ選手を2ストライクに追い込んだ時から拍手が始まった。(初登板した現地4月1日の)ロッキーズ戦の時とは違うような歓声だった。本当に幸せな瞬間でした」と語ると、記者が次の質問をする前に「あと、最近、寝起きが悪いので、あの歓声をアラームにしたらすっきり起きれると思う」と話し、メディアからも歓喜の声を浴びた。

構成●THE DIGEST編集部

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