あっという間に中国スポーツ界で注目の的となった。女子バスケットボールのU-18中国代表、チャン・ツーユウだ。

 現在地元・中国で開催されているU-18女子アジアカップで奮迅のパフォーマンスを披露し、グループステージの日本戦では大会新記録となる44得点をマーク。驚異の決定率90.9%を叩き出し、チームも97対81で快勝を収めた。
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 17歳の超新星が誇示するのが規格外のサイズだ。FIBA(国際バスケットボール連盟)の大会公式サイトでは「220センチ」と紹介されており、公開されたプレー動画ではジャンプせずにシュートやリバウンドをどんどん決める場面が伝えられた。世界中のファンからも「オーマイガッ!」「どうやって止めるの?」「もはや超人類だ」「冗談にしか思えない」「上手いも下手も44点は凄まじい」「怪我が心配。危険すぎるサイズだ」「17歳? まだ成長してるの?」と特大の反響を呼んでいる。

 そんなチャン・ツーユウだが、身長に関しては情報が錯綜している。今大会の登録では「220センチ」だが、中国の国営通信社『新華社』は「223センチ」として報じ、中国版のウィキペディアのひとつである『百度百科』ではなんと「228センチ」と記されている。さらにスポーツメディア『捜狐体育』は「現時点で226センチのヤオ・ミン(元NBA選手で現中国バスケットボール連盟会長)より2センチ大きい。ネットユーザーの間では早くから“女性版ヤオ・ミン”と呼ばれている」と伝えた。

 この最大のミステリーに関して、スポーツサイト『新浪体育』の記者がチャン・ツーユウを直撃した。「あなたは228センチで、226センチのヤオ・ミンより背が高いと報じられていますが、実際はどうなのですか?」と問いかけると、若き才能は笑顔を浮かべて「228センチもありません。みなさんが思っているほどではなくて、せいぜい223か224センチくらいです」と答えた。

 そのうえで「ヤオ・ミン会長に似ていると言われるのは光栄です。努力して会長のようになりたいです」とコメント。自身の性格について訊かれると「少し恥ずかしがり屋なんですが、このチームに入ってからは積極的にみなさんと話すようになりました」と答え、「両親の影響もありますが、私は本当にバスケットボールが好きなんです。常にベストを、全力を尽くすこと。それが私のモチベーションにもなっています」と殊勝に語った。
 『新浪体育』はその両親の情報も掲載している。「彼女の両親はどちらも元プロのバスケットボール選手。父親のチャン・レイは身長213センチで、母親のユ・インは身長198センチである」と記し、やはり凄まじい遺伝子を持っていたようだ。

 さらに成長の軌跡にも触れ、「6歳ですでに160センチに達し、そこから年平均10センチ以上のスピードで成長した。小学校卒業前の段階で210センチを超えていたという。そこから5年間で223センチにまで達したのだから驚きだ」と説明している。

 U-18女子アジアカップはベスト4が出揃い、現地6月29日には準決勝が開催される。日本vsオーストラリアと中国vs韓国の顔負わせに決まった。チャン・ツーユウの独壇場を許して一度敗れた日本としては、決勝の舞台でふたたび対峙し、次こそはリベンジを果たしてほしいところだ。

構成●THE DIGEST編集部

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