Snow Man・目黒蓮が、7月より放送されるドラマ「海のはじまり」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)で月9ドラマ初主演を務めることが発表された。目黒、共演の泉谷星奈、プロデューサー・村瀬健氏のコメントとキービジュアルが届いた。

■親子の愛を通して描かれる“家族”の物語

主人公の月岡夏(つきおか・なつ/目黒蓮)は、大学時代にふとしたきっかけで付き合うようになった同級生・南雲水季(なぐも・みずき)と幸せな日々を送っていた。

しかし、就職活動を迎えようとしていたある日、突然彼女から別れを切り出され、そのまま2人は別れることに。それから7年がたち、新しい人生を歩んでいた夏だったが、大学時代の友人からの連絡で、水季が亡くなったことを知る。

別れを告げられて以来一度も会わなかったこともあり、その事実に実感が湧かないまま葬式へと向かった夏は、そこで海(泉谷星奈)という名の幼い女の子と出会う。その女の子が、水季の子どもだということを知った夏は驚きを隠せない。そして、水季の母親から自分が海の父親だと聞かされる。

水季が自分の知らないところで自分との間にできた子どもを生み、何も言わずにその子どもを育てていたことを知った夏は、水季と海が過ごした7年という月日に思いを馳せる。

今作において、一つの大きなテーマとなるのが“親子の愛”。自分の子どもが7年間生きていることも、これまでをどう生きてきたかも知らなかった夏と、突然彼の人生に現れた海との2人の関係や、亡くなった水季とその娘・海との間の母と子の関係など、登場する人物たちの中にある“親と子”の間に生まれる感情をリアルに、そして丁寧に描いていく。

■目黒蓮演じる“月岡夏”

主人公の夏は、都内の印刷会社で働く28歳の青年で、両親は3歳の時に離婚し母親に引き取られた過去を持つ。その後、母親が再婚したことで、家族は母、夏、血のつながっていない父親、3歳下の弟の4人となった。高校を卒業した後は都内の大学へ進学し、新入生歓迎会の場で水季と出会う。

最初は話す言葉や考え方から「変な子だなぁ」と思っていた夏だったが、そのペースが心地よく、自然と距離が縮まっていったことで水季と付き合うように。しかし、2年生の冬、水季から一方的に別れを告げられてしまう。

その後、大学も辞めてしまった水季と会うこともなく卒業し、そのまま就職。今も大学時代と変わらず同じアパートに住んでいる。「んー」が口ぐせの夏は、その曖昧な返事に対して「“うん”と“ううん”の間みたいな返事やめれる?」と冗談でツッコまれることも。

また、面倒くさいことや頭を使うことなどを避けるようにして生きてきた部分もあり、特に大きな挫折を経験したこともなく生きてきた。そんな夏が、別れて以来7年もの間会うことがなかった水季の死をきっかけに、自分と血のつながった娘の存在を知ることになる。

今回がフジテレビドラマ初主演であり、“月9”で親しまれているドラマ枠で初主演を務めることになる目黒にとって、フジテレビ系ドラマへの出演は「silent」(2022年10月期)以来およそ2年ぶり。

今作で再び「silent」チームとタッグを組むことになる目黒は、「やはり制作チームが僕のことを熟知していただいているということもあって、僕自身、自然と共感できる役柄だなと感じました」とコメントしている。

さらに、自身初となる役どころに関しては「脚本を作る段階からたくさん話し合いもしました。ただ、やはり自分とは違う感性や言動ももちろんあるので、どれだけ“夏”という1人の人間を新しく生み出せるか楽しみですし、早く夏が来てほしいです!」と、演じることになる夏というキャラクターにも思いを寄せた。

■タイトルにもある“海”を演じるのは泉谷星奈

「大好きだったママを突然失い、そのママが大好きだった人と出会う」ことになった6歳の女の子・海。海は夏と水季との間に生まれるものの、父親の存在を知らないまま育ってきた。

そんなある日、大好きだったママが亡くなり、その葬儀の場で参列していた夏と出会う。最初は言葉を交わすことがなかった2人だったが、その後ロビーのベンチに1人で座っていたところに夏がやってくる。

物語のタイトルにも入っている「海」という名をもつ重要な役どころということもあり、制作チームは今回、全国津々浦々まで声をかけ、何次にも渡る一大オーディションを敢行。それを経て海役に選ばれた泉谷に、村瀬プロデューサーも「この世代の子役の女の子、ほぼみんな見させていただいたと思いますが、海は星奈ちゃんしかいないと思いました」とコメントした。

また、本人も「どうしてもやりたかった役なので、オーディションの前に実際に海に行って、海ちゃんの気持ちを想像したりと頑張ったので、海ちゃん役が決まったことがすごくすっごくうれしく幸せです」と話す他、「お芝居することが大好きなので、海ちゃん役でいっぱいお芝居できることがうれしくて、これから楽しみです! 海ちゃんの気持ちになって、みんなに感動してもらえるお芝居をしたいです」と意気込みを見せた。

■村瀬健×生方美久の3度目のタッグ作品

本作の脚本を務めるのは、「silent」で脚本家デビューを果たした生方美久。2021年には若手脚本家の登竜門とも呼ばれる「第33回フジテレビヤングシナリオ大賞」で大賞を受賞した。その作品「踊り場にて」(2021年、フジテレビ系)はドラマ化され、その世界観の繊細さと、せりふの浸透力が見る者の心をつかんだ。

2022年には、才能にほれ込んだ村瀬プロデューサーの抜てきにより「silent」を手掛けてデビュー。2023年秋には、村瀬プロデューサーとのタッグ2作品目となる木曜劇場「いちばんすきな花」にて、“クアトロ主演”という新しいスタイルで描かれた4人の男女による“友情”の物語を見事に表現してみせた。

そんな生方にとって3作品目となる本作で描かれるのは、“親子”の物語。村瀬プロデューサーも「今や生方さんの才能に関しては僕が言うまでもないですが、その生方さんと一緒に描きたいと思っていた一番のテーマが今回の親子の物語です」とコメントを寄せている。

本作の演出は、若手クリエーター・風間太樹と、高野舞、ジョン・ウンヒの3人が担当する。また、本作の音楽を担当するのは、作曲家・得田真裕。村瀬プロデューサーも「このドラマの世界を描き出すにあたり、これ以上ない、最高最強、パーフェクトな布陣です」とコメントを残した。

■情報解禁にあわせてキービジュアルも公開

本作の情報公開と共に解禁されたキービジュアルには、夏と海が覗かせるそれぞれの表情と、美しい海岸の景色が映し出されている。2人の間に流れている時間が、日常の1ページのようでもあり、この物語が表現しようとしている尊く特別な瞬間にも見える1枚に仕上がった。

そんな本作のビジュアルを手掛けたのは、「silent」でもビジュアルを担当した吉良進太郎。今作でも作品に込められた思いを見事にくみ取った表現になっている。

■目黒蓮コメント

――今作の主演のオファーを受けての印象を教えて下さい。

とてもうれしかったです。20歳の時デビューもしていない、この仕事を続けるかどうか迷っていた時期に、かなうわけがないけど「憧れのことを書く夢ノート」に、自分自身を奮い立たせるために、半ば無理やり「月9の主演をしたい」と書いた日を思い出しました。本当に夢のような気持ちです。

――月9への印象や出演にあたっての特別感などあれば教えて下さい。

事務所の先輩方もそうですが、これまでたくさんの役者の皆さんが作り上げてきた月9は、やはり特別なものを感じます。遠い場所から見ていたときはとにかく特別で、ただただすごい場所という見方をしていましたが、いざ自分が出演するとなるとオファーは自分のチャンスではなく、ドラマを作る全ての皆さんの思いや挑みの一部に選ばれたということなので、その思いを正解にしたい気持ちと、とにかく自分らしく、見てくださる皆さんの心を動かせるお芝居を全うしたいという気持ちです。

――台本を読んでの感想や夏役の印象、演じる上での意気込みを教えて下さい。

やはり制作チームが僕のことを熟知していただいているということもあって、僕自身、自然と共感できる役柄だなと感じました。脚本を作る段階からたくさん話し合いもしました。

ただ、やはり自分とは違う感性や言動ももちろんあるので、どれだけ“夏”という1人の人間を新しく生み出せるか楽しみですし、早く夏が来てほしいです!

――視聴者へメッセージをお願いします。

自分らしく大切に作品、そして皆さんの今年の夏の楽しみ、一つの思い出になるような世界を作れるように一生懸命取り組みたいと思います。皆さんの心に何かしらの形で残るものにします。

たくさんの方に愛される作品になればいいなと思います。僕もこれから楽しみながら撮影に挑みたいと思うので、皆さんも楽しみにお待ちいただけたらと思います!

■泉谷星奈コメント

海ちゃんになれると聞いて、とってもうれしい気持ちになりました。どうしてもやりたかった役なので、オーディションの前に実際に海に行って、海ちゃんの気持ちを想像したりと頑張ったので、海ちゃん役が決まったことがすごくすごくうれしくて、幸せです。

お芝居することが大好きなので、海ちゃん役でいっぱいお芝居できることがうれしくて、これから楽しみです! 海ちゃんの気持ちになって、みんなに感動してもらえるお芝居をしたいです。ぜひ皆さん、見てください!

■村瀬健プロデューサー(フジテレビ ドラマ・映画制作部)コメント

満を持して、目黒蓮さんを主演にお迎えいたします。目黒さんとは「silent」でご一緒して以降、2人でたくさんの話をしてきました。

目黒さんの芝居に対する真剣な思い、作品に対する誠実な思いを改めて感じ、見てくださる方の心に響くものにしたいという同じ思いを持っていることも改めて強く感じました。それで今回、この企画をご一緒いただくことにしました。

このドラマは、主人公の夏が好きだった人が亡くなったことを知り、その彼女と自分との間にできた子どもがいたことを知るところから始まります。自分の知らないところで過ごしてきた2人の長い時間を思い、考えていく夏の気持ちについて、生方さんが書いてくださった脚本を読みながら2人で話し合い、お互いの考えを深め合ってきました。

自分が父であったことを知り、父になろうとする夏を目黒さんがどのように演じてくれるのか、楽しみでしかありません。目黒さんにしか演じられない夏が生まれることを確信しています。

また、このドラマにとって大事な大事な海役は、泉谷星奈ちゃんに演じていただきます。正直、2024年のこのタイミングに星奈ちゃんが6歳でいてくれたことに感謝しかないです。

実は「いちばんすきな花」で今田美桜さん演じる夜々の幼少を演じてもらっていたときに、既にこの企画の準備は始まっていました。

その時点で「海はこの子がいいんじゃないかな」と思っていたのですが、まだ少し幼すぎるかも、と少しの不安も持っていました。その後オーディションを行い、星奈ちゃんにもシードなしで普通に参加してもらいました。

監督たちや生方さんと一緒に100人を越えるこの世代の女の子たちを見ていく中で、最終的に満場一致で星奈ちゃんに決定しました。しっかりと実力でこの役を勝ち取ってくれたのです。

この年代の子どもにとっての数カ月はとても大きいです。「いちばんすきな花」の時よりもさらに成長した星奈ちゃんが、海の繊細な感情を丁寧に表現してくれることと思います。

演技もさることながら、とにかくびっくりするくらいにかわいいです。きっとかわいすぎて目が離せなくなると思いますので、皆さん楽しみにしていて下さい。

そして、このドラマには、脚本・生方さん、風間監督、高野監督、ジョン監督、そして音楽・得田さんという最高のチームで臨みます。この作品の世界を映像化するにあたり、これ以上ないパーフェクトな布陣だと思っています。

せつなくて、痛くて、でも優しくて温かい。このチームだからこそ紡ぐことのできる“親子”の物語、“家族”の物語に、この夏どっぷりと浸っていただけたらうれしいです。

※高野舞の「高」は、正確には「はしごだか」