主力の怪我も多かったが

今シーズン、2シーズンぶり36回目のリーグ優勝を飾ったレアル・マドリード。CLでも昨シーズン王者のマンチェスター・シティを破り、準決勝に残っている。

守護神ティボー・クルトワやエデル・ミリトン、ダビド・アラバなど守備の要をシーズンの大半欠いたレアル。ベストメンバーが揃うことの方が珍しかったなかでも圧巻の強さを見せている。

そんななか、英『BBC』が注目しているのは中盤だ。同メディアは「多作なフォワードラインとうまく噛み合ったディフェンスの間に、質・量ともに間違いなくサッカー界最高の中盤がすべてをまとめている」と、レアルの中盤を絶賛。怪我人が続出したディフェンスラインとこれまで最前線にいたカリム・ベンゼマがいなくなった前線とを世界最高の中盤がうまく繋げたと綴っている。

レアルの中盤にはベテランのトニ・クロースやルカ・モドリッチ、そしてまだ若いオーレリアン・チュアメニ、エドゥアルド・カマヴィンガ、フェデリコ・バルベルデ、今季公式戦22ゴール10アシストで大活躍の新加入ジュード・ベリンガムがいる。最初はチュアメニ、カマヴィンガ、バルベルデ、ベリンガムの4人が組むことが多かったが、そこにクロースやモドリッチが入ってくることで、勢いのある新世代とゲームを落ち着かせることのできるベテランとで絶妙に融合した中盤が形成された。

同メディアはポゼッションを支配するだけではなく、時には引いてブロックを作り、戦うこともできるレアルにおいて、適応力の高い中盤が大きな影響力を持ったと伝えている。チームでも個でも崩すことができるレアルをうまく繋ぎ合わせるレアルの中盤は世界トップレベルであり、組み合わせによって様々な顔を見せることができる。

怪我人が続出する不測の事態にも完璧に対応し、リーグ優勝を果たしたレアル。CL優勝の可能性をも残すレアルの今シーズンの強さは熟練した中盤にある。