俳優の草彅剛(49)が23日、都内で行われた主演映画「碁盤斬り」(白石和彌監督、5月17日公開)の完成披露舞台あいさつに出席した。

 同作はあるえん罪事件によって娘と引き裂かれた草彅演じる浪人・柳田格之進が、武士としての誇りを懸け、囲碁を武器に死闘を繰り広げるリベンジ・エンターテイメント。草彅にとっては、2009年の主演映画「BALLAD 名もなき恋のうた」以来、15年ぶり2作目の時代劇映画となった。

 共演の音尾琢真は「撮影の間、座らない草彅剛というものをとうとう見させていただきました。神経が研ぎ澄まされているんでしょうかね」と役に入り込んでいく姿を絶賛。撮影中に座らない俳優といえば、名優・高倉健さん(享年83)が有名で、草彅自身も恩師として慕ってきた。

 草彅は「〝高倉〟剛です」と笑み。司会者から「高倉健さんに習ってということでしょうか?」と聞かれると、「いや、座ると眠くなっちゃうんですよね。5秒で」と冗談っぽく答えた。

 舞台あいさつは、笑顔の絶えない和やかムードで、草彅は自ら舞台あいさつの盛り上げ役を担い、司会者が「映画とは雰囲気が別人のよう」と驚くほど。草彅は「(出演者の)皆さんが持っているグルーヴがいいし、自分の持っているものをすべて出し切れた。映画を見た後に自分でもちゃんとやっていたなと思いました。僕の代表作になったと思います」と自信を見せた。

 それでも、囲み取材では、大勢詰めかけた報道陣を前に「今日はへこみますね。久しぶりの舞台あいさつだったので、空回りしちゃって」と苦笑い。「それも全て自分なんでね。でも、失敗の先に成功があると思うので、ポジティブにいきたい」と誓った。