29日放送されたテレビ東京開局60周年連続ドラマ「95」で、高校生チーマーらによる凄惨なリンチ場面が描かれ、主演の高橋海人(King&Prince)も壮絶なバトルに巻き込まれた。

 高橋演じる高校生の秋久、通称「Q」が人気雑誌「ストフリ」のモデル仲間・宝来(鈴木仁)を自宅に連れ帰る。在宅していた姉の淳子(桜井日奈子)の部屋に宝来が入り込み、性行為を強要されているかのような淳子の声が別室の秋久に漏れ聞こえてくる。だが秋久はヘッドホンで耳をふさいで〝知らないこと〟にしてしまった。

 この件を聞いた秋久のチーマー仲間は、淳子よりも、制止できなかった秋久が気持ちを傷つけられたことに激高。宝来らに暴力制裁を加え、殺気だつカリスマリーダーの翔(中川大志)はその場に呼び出した秋久と宝来の〝対決〟を指示する。勝てば解放と宝来をそそのかした。

 宝来の突進で始まったバトルは、秋久も反撃し双方が殴り合い。攻防の末、締め技からマウントをとった秋久は「やれば終わるんだな?」と翔らに確認すると、うなり声を上げてグーパンチを浴びせた。宝来の顔面は崩壊して血まみれに。オフショットの1発も含めて21連発の殴打。約2分間に及ぶ狂気のシーンは凄惨を極め、映画ならR指定ものだった。

 X(旧ツイッター)には「Qちゃんが宝来を殴るシーンの迫力の凄さに苦しくなって、思わず目を背けてしまった」などと反応が寄せられた。ドラマの最後にはメイキング映像が毎回流れる。そこに映る高橋のほんわかした素の顔とは真逆の演技に「恐ろしすぎる高橋海人という俳優」と実感させられた視聴者も。

 ちょうど1年前に放送された日本テレビ系「だが、情熱はある」でオードリーの若林正恭を演じた高橋。相方の春日俊彰役だった戸塚純貴は、放送中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」で熱血正義感の大学生・轟役が好評を呼んでいる。29日の放送ではヒロインの寅子(伊藤沙莉)をくさす男子学生にパンチと頭突きを食らわせ、またも株を上げた。

 同じ日に〝バイオレンス〟演技で注目された、昨年ドラマのコンビ。さわやかさも漂う轟と鬱屈した〝Qちゃん〟の心象風景は好対照をなした。