阪神は17日の巨人戦(甲子園)に2―0で辛勝し、引き分けを挟み2連勝。最大で3あった借金を1にまで減らし、気がつけば3位に浮上した。

 チームは直近9戦全てで2得点以下と、攻撃面は依然として低調。それでも虎のストロングポイントである投手陣が勝負どころでなんとか踏ん張り接戦をものにした。先発の伊藤将は序盤から何度も得点圏に走者を背負うも要所で粘り、6回6安打無失点。桐敷―岩崎―ゲラの救援陣もシャットアウトリレーでつないだ。

 決勝の2点は3回にマークした。二死無走者から近本―中野が連打でつなぎ一、二塁としぶとくチャンスをつくると、続く森下が相手中堅手の頭上を越える適時二塁打。阪神がこの試合でマークした安打はこの回の3安打のみ。8安打11残塁と拙攻が目立った巨人打線を何とかうっちゃった格好だ。

 試合後のテレビインタビューに応じた岡田彰布監督(66)は「いやいや。もう2点しか入らないからね。本当に守り勝ちというか、しのいでしのいで。そういうゲームだった」と苦笑い。「勝つことが一番大きい。これだけ打てないでこの成績にいてるのはピッチャー陣の頑張り」と投手陣を称賛した。
 
 1勝1分けで迎える翌18日のカード第3戦に向け、虎指揮官は「久しぶりに勝ち越せそうになったんでね。もうちょっとヒットを打っていいゲームをしたい」と意欲をのぞかせた。