サッカー日本代表の森保一監督(55)が30日に欧州視察を終えて帰国し、パリ五輪へ向けてU―23日本代表のオーバーエージ(OA)枠や欧州組の招集に全面的に協力する方針を明言した。

 森保監督は約3週間にわたって欧州の試合を行脚し、最後は29日(日本時間30日)に行われたパリ五輪アジア最終予選を兼ねるU―23アジアカップ(カタール)準決勝のイラク戦に足を運び、日本の8大会連続の五輪出場を見届けた。

 今後はOAが焦点となる中で、帰国した森保監督は「(U―23代表の)大岩監督とはまだ話はしていないが、これまでも山本(昌邦)ダイレクターを通していろんな話はしている。日本のサッカーとして、日本代表サッカーファミリーとして、五輪でメダルをとるために、良い連係でサポートできればと思う」と語った。

 OAだけでなく、パリ五輪世代にはMF久保建英(レアル・ソシエダード)やGK鈴木彩艶(シントトロイデン)などA代表の主力に定着している選手もいる。

「連係して、お互いの強化につながるような話をしていきたい。監督だけの話ではない」と協会も含めて方針を協議していく構えだ。

 6月はA代表、U―23代表ともに活動があるが、OAやパリ世代で五輪を優先させる選手は、その活動からU―23代表に合流する見込み。「それもあっていいと思っている。これは日本サッカー協会として、今後こういう形になっていくので、どうするかという土台を作っていって、監督が代わっていく中でも、招集や強化の優先順位を決めていくのはあっていい。大きな土台となるルールがあれば、スムーズにいろんなことが決まっていく」と将来も含めてルールづくりの重要性を訴えた。

 そして「日本が勝つことが我々にとっても一番うれしいことなので、五輪で結果を出せるように最大限協力して、サポートしていきたい」と力強く明言。大岩ジャパンが目標とする金メダル獲得へ向けて、最強布陣の形成へ惜しみなく協力する覚悟だ。