阪神・坂本誠志郎捕手が30日の広島戦(マツダ)に「7番・捕手」として先発出場し4打数2安打3打点。先発・村上を9回1失点完投へ導く好リードもさえ、7―1の完勝劇に大きく貢献した。

 9安打で7得点を挙げた阪神らしい〝効率のいい攻撃〟の中枢にいたのは岡田野球の申し子だった。0―1の2回二死二塁で中前適時打をマークし同点に追いつくと、4回無死満塁の第2打席では4―6―3の併殺の間に1点を挙げ同点。打点こそつかなかったものの、岡田監督から「ほんとゲッツーでええんよ。1点でええんよ」と高く評価された、意味のある凡打で2―1と勝ち越しに成功した。

 6回一死一、三塁の第3打席ではしっかりと犠飛を放ちスコアは3―1。7回二死二、三塁の第4打席では左前へ快音を運びダメ押しの6点目をゲットした。

 試合後の坂本は「床田くんと(村上)頌樹の投げ合いなのでロースコアの展開になると思っていた。早く同点に追いつけて良かった。内容のいい凡打はこれからも大事になってくる。チーム全体で意識しているので」と冷静に振り返る。4回の併殺の間に1点をもぎとった打席については「場面とか状況、カウントによって自分の考えも変えないといけない。何が自分にできるかを判断して、それをやろうとすることは大切だと思う」と手応えをにじませた。