大相撲夏場所(12日初日、東京・両国国技館)を控えた1日、力士会が国技館で開かれ、横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)や大関琴桜(佐渡ヶ嶽)ら関取衆が参加。暴力根絶へ向けた講習会が行われた。

 2月に、宮城野部屋に所属していた元幕内北青鵬の暴力問題が発覚。日本相撲協会は「引退勧告相当」と判断し、本人が引退届を提出した。師匠だった宮城野親方(元横綱白鵬)の指導も問題視され、降格や報酬減額の懲戒処分のほか、部屋は当面の間、閉鎖となった。

 相撲協会の宮田哲次主事は「青沼(隆之)コンプライアンス委員長から話があった。宮城野部屋での事件があったので、暴力根絶に向けて話してもらった。『暴力問題を起こしたら力士生命に支障が出るので、絶対に起こさないでほしい』と説明があった」と明かした。

 講習は約30分間、行われた。宮田主事は「横綱大関を中心に質問があった。皆さんすごく真剣に聞いていて、関取が(暴力)問題を重く見て、自身でも考えていると感じた」と力士の反応を説明した。