必勝神話は健在だった。カブスの今永昇太投手(30)は7日(日本時間8日)に本拠地シカゴでのパドレス戦に先発し、7回0/3を投げて7安打2失点、8三振1四球で勝ち負けはつかなかった。打者28人に102球。防御率1・08。チームはブッシュの7号ソロで3―2でサヨナラ勝ち。

 痛恨の1球だった。7回を終えて95球、交代かと思われたが続投。メジャー移籍後初めて8回のマウンドに上がった。リードはわずか1点。先頭の代打アラエスに二塁内野安打で出塁を許すと、続くプロファーにカウント2―2から外角低めの84マイル(約135キロ)のスプリットを左中間席最前列に運ばれた。痛恨の逆転2ラン。ここで降板となったが、ベンチに戻った時はサバサバした様子だった。

 初回はタティスを四球で歩かせるも4番マチャドをカウント2―2からの5球目、93マイル(約150キロ)の内角ストレートで空振り三振に仕留めて無失点。2回は一死後にソラノに左前打されるも後続を右飛と中飛に打ち取った。

 3回は三者凡退。続く4回もクロネンワースを空振り三振、マチャドを空振り三振、そしてボガーツを中飛で三者凡退。直後の攻撃でこの日負傷者リストから復帰したベリンジャーの中堅への6号ソロで先制する。

 5回、二死からアソカルにライナーの中前打を打たれるも地元ファンからの後押しとなる声援を受けながらヒガシオカをスプリットで空振り三振。6回は一死から2番タティスに詰まった当たりの右前打、続くクロネンワースにはシフトでがら空きだった三塁へバント安打を許し、初めて得点圏に走者を背負った。続くマチャドを捕邪飛に打ち取ったかと思われたが、衝突した一塁手の失策で打ち直し。カウント1―2からの5球目、気迫を込めた92マイル(約148キロ)のストレートで空振り三振、ボガーツには全5球スプリットで空振り三振に仕留め、無失点で切り抜けた。7回も結果的に三者凡退に抑えた。

 味方打線は8回に4番手の松井裕樹(28)を攻め、モレルの中犠飛で2―2の同点に追い付き、今永の初黒星は消えた。結果的にチームはサヨナラ勝ち。自身の6連勝は逃したが、登板した7試合、チームは全勝だ。