米軍主催の多国間演習「バリアント・シールド」の一環で、青森県八戸市の海上自衛隊八戸航空基地に一時展開している米空軍のF16戦闘機3機が14日、午前と午後に1回ずつ同基地を離着陸した。自衛隊の戦闘機などと共同訓練などを行う「共同対航空戦闘訓練」が実施されたとみられる。また同日午後、3機とは別の米空軍F16戦闘機1機が八戸基地に飛来し、同基地に一時展開されているF16戦闘機は計4機となった。

 行われた訓練の詳細は公表されていないが、東奥日報の取材によると、3機は14日午前9時51分から相次いで爆音を響かせながら離陸。約1時間45分後の同11時35分過ぎに着陸した。午後は2時24分から順次離陸し、同4時12分過ぎに着陸した。

 このほか、追加で一時展開となる1機は午後3時46分に着陸した。

 午前にF16戦闘機3機が飛び立つ様子を基地近くで見守った男性(72)は「騒音の感じ方には個人差があると思うが、訓練で騒音が発生することを、行政はしっかり発信し、住民に伝えてほしい」と話した。同様に離陸場面を確認した市民団体の八戸市平和委員会の中屋敷泰一代表(68)は「今後、同様の演習が増えるのでは。日本が戦争に巻き込まれるのではないかと心配」と語った。

 14日は午後5時までに、訓練の騒音に関する苦情が市危機管理課と三沢防衛事務所に1件ずつ寄せられた。八戸基地を拠点とする訓練が始まった10日以降、13日までは苦情はなかった。