秦野市立末広小学校がこのほど、「子供の読書活動優秀実践校」として文部科学大臣表彰を受賞した。「子ども読書の日」である4月23日には、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都)で表彰式が行われる。

文部科学省は2002年度から、子どもの読書活動についての関心と理解を高めるとともに、子どもが読書活動を行う意欲を高める活動を推進している。特色ある優れた実践に取り組む学校・園、図書館、団体・個人に対し、大臣表彰を行っている。今年度は「子供の読書活動優秀実践校・園」が129校・40園。「子供の読書活動優秀実践図書館」が44館、「子供の読書活動優秀実践団体(個人)」が46団体・個人4人で合計263件となった。神奈川県内では読書活動優秀実践校として、末広小学校の他に横浜市立川上小学校、神奈川県立深沢高校、横浜市立北綱島特別支援学校が選ばれた。

審査は各都道府県、都道府県教育委員会に対し、子どもの読書を推進する活動が顕著な学校・園、図書館、団体・個人のそれぞれについて推薦を依頼。外部有識者によって編成される審査委員会の審査を経て、被表彰者が決定される。

学校図書館を地域に開放

秦野市教育委員会は今回、末広小学校を推薦。秦野市内の小中学校では、昨年5月から毎月第1月曜日を「よむよむDAY」と定め、各家庭とも連携しながら市内の園・小・中学校で読書活動を推進している。特に、「読書活動重点推進校」である末広小学校を含めた7校は、朝読書の実践や電子書籍の試行、読書検定への参加などに取り組んでいるという。その中で、末広小学校は学校の図書館を月2回程度、保護者や地域の人に開放する取り組みを最初に実践したことなどから、市の読書の取り組みを含め代表として推薦された。

受賞を受け、教育指導課は「『よむよむDAY』をはじめ昨年度始まった取り組みをブラッシュアップして、今後も子どもたちに読書を楽しんでもらえるような環境づくりに取り組んでいきたい」と話す。末広小学校の吉田正也校長は「受賞と聞いて驚きました。特別な活動をしている意識はありませんでしたが、図書委員の児童も読書週間に熱心に活動してくれています。そういったところを見ていただけたこと、大変嬉しく思います」と喜びを語った。

「子ども読書の日」である4月23日は、文部科学省が独立行政法人国立青少年教育振興機構と共催で「子どもの読書活動推進フォーラム」を開催する。表彰式は同フォーラムの中で行われる予定だ。