横浜市はこのほど、2020年の国勢調査の結果をもとに70年までの各区別の将来人口・世帯数の推計を行い、結果を公表した。50年後の人口推計は、市全体で約2割減の301万2879人となる見通し。各区別でみると5区が増加となったが、市内南部は軒並み減少する推計となった。

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公表されたデータでは、70年の人口は港南区が12万4420人、磯子区が11万7604人、金沢区が9万7158人、栄区が5万8千659人と推計。20年の人口と比べて港南区は約4割減、磯子区は約3割減、金沢区と栄区は半減となる見通しとなった。

横浜市全体の人口は21年の約377万9千人をピークに減少状態に入っており、すでに3年連続で減少している。今回の結果では市全体の人口は48年に350万人を下回り、70年で301万2879人と推計。世帯数は30年から35年の間にピークを迎えて減少に転じ、70年では154万8738(20年比約20万減)という結果となった。

70年で最少は栄

各区別で人口を見ると70年の人口は港南、磯子、金沢、栄を含めた13区で減少すると推計。70年時点で20年の人口を上回るのは、中区、西区、鶴見区、神奈川区、港北区の5区。西のみは70年まで人口増が続く推計となった。

公表結果によると、港南、磯子、金沢、栄の4区全てで、20年以降毎年人口が減少。50年で港南は16万5294人、磯子は14万2562人、金沢は13万9805人。栄は38年に9万8840人となって10万人を割り込み、50年に8万3434人、70年では市内で最も少なくなる込みだ。

世帯数は70年時点で港南が6万3801世帯、磯子が6万3350世帯、金沢が5万2234世帯、栄が2万8831世帯と推計された。

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※将来推計人口...出生、死亡、転入・転出について、実績値の動向をもとに仮定を設け、将来の人口規模、男女・年齢構成の推移について推計を行ったもの。