明治大学平和教育登戸研究所資料館(多摩区東三田)は5月25日(土)、同大文学部教授の山田朗館長と、小説家でアーティストの小林エリカさんとの対談「『女の子たち風船爆弾をつくるThePaperBalloonBombFollies』をめぐって」を、同大生田キャンパス中央校舎6階のメディアホールとオンラインで開催する。この日で最終日を迎える第14回企画展「日本が戦争になったとき―軍拡の時代と秘密戦―」の特別イベントだ。

生田キャンパスの場所に存在した旧日本陸軍登戸研究所は、日中戦争が始まった1937年に「電波兵器」の実験施設として開設され、太平洋戦争での秘密戦のための武器研究・製造機関として終戦まで機能した。

昨年11月から続く企画展は、日中戦争の数年前から始まった日本の「軍拡路線」を背景に、歴史の中で登戸研究所が果たした役割を概説しつつ、防衛費の増額が続く今の日本の状況を問いかける内容になっている。

小林さんは、近著『彼女たちの戦争嵐の中のささやきよ!』の中で、登戸研究所で製造された「風船爆弾」の作業員の存在を紹介し、5月にも風船爆弾をモチーフにした著書を発表する。山田館長は「1930年代と今の日本の状況には重なる部分が多く、『風船爆弾』をテーマにした著作の出現にも、時代の空気を感じる」と語る。

参加無料。午後1時〜3時。オンライン参加の場合は、表題に「5月25日対談オンライン申込」と記しメール(noborito@mics.meiji.ac.jp)で事前予約が必要。詳細は同資料館【電話】044・934・7993。