川崎大師平間寺(川崎区大師町)で10年に1度の「大開帳奉修」が5月1日から始まった。31日までの期間中、「御戸帳(みとちょう)」と呼ばれる幕が上がり、大本堂の本尊の弘法大師を通常より近くで拝むことができる。弘法大師が直筆したと伝わる手刷りの特別な護符「赤札」の授与も行われている。

初日は大本堂前に設置された供養塔の前で貫首の藤田隆乗大僧正が開眼法要し、大本堂での関白大法要で護摩祈祷を執り行った。

この日の最初の赤札の授与は午前6時の法要後に行われ、同寺広報課によると、一番乗りは前日の夕方6時から並んでいたという。赤札には「南無阿弥陀佛」の六文字が刷られ、計り知れないほどのご利益があるとされる。貫首の「感得」で授与されるため、時間は決まっていない。

栃木県から訪れた大宮司重子さん(76)は前日から川崎入り。「世界平和と身体健全をお祈りした。お開帳を機に社会が明るくなって欲しい」と語った。

同寺広報課によると、前回の2014年の大開帳奉修期間中には約200万人が訪れたという。