鎌倉市は、交通結節点の大船駅と湘南深沢駅から距離のある地域で、「シェアサイクルサービス」の実証事業を4月から開始した。電動自転車の貸出・返却拠点となるシェアサイクルステーションを市内の公有地8カ所に新設。来年3月までの1年間で、移動手段としてのシェアサイクルの有効性を検証していく。

鎌倉市は、江ノ島電鉄(株)とシェアサイクルサービスを手がけるOpenStreet(株)と今年4月に協定を締結。大船駅や湘南深沢駅から距離がある岡本、常盤、笛田などを拠点にした電動アシスト自転車の貸出・返却拠点「シェアサイクルステーション」を新設し、市民の外出促進に向けた実証事業を来年3月まで実施する。

公有地を初活用

以前からOpenStreetが運営する市内のシェアサイクルステーションは、駅前の駐車場やコンビニなど民有地約50カ所に設置されている。実証事業では、初めて公有地を活用。岡本ゆずりは公園、岡本外耕地公園、岡本耕地西公園、大船行政センター、常盤うなぎ公園、深沢行政センター、笛田こどもの広場、教養センターの8カ所に新設された。

新拠点となる8カ所でのシェアサイクルの利用状況は、4月19〜30日に約150件、5月1〜6日に約120件。近距離や近隣市への移動など用途もさまざまで、市政策創造課は「利用ニーズが高まっているのでは」と期待を寄せる。また、「選定した公有地は住宅地に近い場所に立地しているので、利用しやすい環境が整っている」と話し、公園や行政センターなどの公有地を有効活用しながら、環境配慮や市民の健康増進にもつなげていきたい考えだ。

シェアサイクルは、アプリ「HELLOCYCLING」のダウンロードにより利用。料金は30分130円で、延長15分毎に100円。詳細は、市政策創造課【電話】0467・23・3000。