曽我兄弟遺跡保存会が主催する「曽我の傘焼きまつり」が5月11日、小田原市下曽我地区で行われた。日本三大仇討ちの一つ『曽我物語』の曽我十郎・五郎兄弟が、父の仇を討つ際に傘を燃やして松明にしたという故事にちなんだ祭り。今年が65回目。

同地区にある梅の里センターでは、下曽我小学校児童の演劇や、国指定重要無形民俗文化財・相模人形芝居下中座による『曽我物語十郎五郎出立の段』が披露された。

恒例の松明行列では、午後7時20分ごろ、宗我神社の境内から児童が火を灯した松明を持って、下曽我駅前通り、同センターまで練り歩いた。

松明が到着すると、クライマックスの「傘焼き神事」。曽我兄弟の大願成就にちなみ、願い事を書き入れた祈願傘のお焚き上げが行われた。重ねた傘に火を付けるとたちまち大きな炎となり、来場者は大きな歓声を上げていた。