横浜市教育委員会が教員によるわいせつ事件の裁判に職員を動員し、一般の傍聴を妨げていた問題で5月22日、市会常任委員会に出席した下田康晴教育長が「あってはならないこと」と陳謝し、問題の経緯調査や組織改革を進める方針を示した。

同日の市会こども青少年・教育委員会で下田教育長は、21日に会見で発表した内容を繰り返しつつ、一般の傍聴を妨げたことを「あってはならないことで、行き過ぎた行為」と語った。前任の鯉渕信也氏に代わり、4月に就任した下田教育長が今回の問題を知ったのは5月15日だとし、「どんなに言い訳があっても、あってはならないと感じ、中止するよう指示した」と述べた。

いじめ自死問題への対応などで市教委が批判を受けている中での問題発覚に「問題を素直にオープンにし、一生懸命やっている教員、職員が前を向けるように改革していくことが私の責務」と抜本的な組織改革が必要との認識を示した。今後、弁護士を交えて経緯を調査することも明らかにした。

議員からは今後、こまめな状況報告を求める声や加害者が教員ではない裁判の際に同様のことがなかったかを調査すべきとの意見が出た。