「言葉にせずとも相手の考えていることはわかっている」──そう思っていても、実際には相手のことを100%理解するのは至難の業。「わかったつもり」になっていると、いつか足元をすくわれるかもしれません。本稿では、ソフトバンクでマーケターとして活躍し、新著『仕事は1枚の表にまとめなさい。』を上梓した池田昌人氏が、過去に「わかったつもり」を改めることになった出来事を紹介します。

実は予想以上にわかっていない、仕事相手のこと

自分の思い通りに仕事を進めるために期待値と並んで重要なのが、「相手を知る」ということです。ここでいう相手とは、上司はもちろん、同僚やチームメンバー、取引先など、仕事で関わる様々な人のことです。

あなたは周囲の人のことをどれだけ知っていますか? 実は多くの人が、仕事で関わる相手のことを「ほとんど知らない」ままなのではないでしょうか。

私は、企業や自治体でまる1日の研修をさせていただく際には、いつも「1時間」をかけて自己紹介をしています。仕事に関することだけでなく、子どもの頃から学生時代の話、趣味の遍歴など、「私」というものを包み隠さずお話ししています。