すると、少しずつではありますが、会食の時間価値が変化していきました。つらいな、大変だなと感じてばかりいたのが、だんだんと「この部分は楽しかった」「ここは勉強になった」と思えるようになり、そして今では楽しくて、幸福な時間に生まれ変わったのです。相手が変わったのではなく、自分が考えを変えただけで、時間の価値が大きく変化しました。

時間の目的を変える

苦手だった「雑談」も、目的を変換することで克服しました。仕事の打ち合わせ前の雑談を、以前は「打ち合わせをスムーズに進めるためのアイスブレイク」と考えていて、「投資の時間」として設定していたのですが、当時は雑談が苦手でした。

でも、雑談を「相手と仲良くなるための時間」と目的を変えて以降は、雑談がグッと楽しく「幸福の時間」になりました。楽しくなったせいで、ついつい雑談が長くなってしまうくらいです。

時間の目的を変える。そして少しずつでいいから変化していく。これこそが、「役割の時間」や「投資の時間」を、「幸福の時間」に変化させる方法です。

著者:柿内 尚文