SBS即配サポートは物流大手・SBSホールディングス傘下でラストワンマイルを手がける企業。メガネや美容、文具関連、居酒屋への配達など、さまざまなBtoBの配送を行う。アマゾンの宅配も行っている。

SBS即配サポート執行役員の前田光治氏は「エコメルカリ便では、当社も既存の仕組みを活用することがテーマだった」と語る。

BtoBの荷物は午前着の指定とされている荷物が多く、午後に空き時間が生じるケースもあった。時間指定がなく、再配達がない置き配の荷物に限定すれば、空き時間で配達し生産性を上げられる。ここがポイントだった。

ドライバーの報酬も重点だ。SBS即配サポートのドライバーは外部委託も多く、東京で7割、埼玉、神奈川、千葉は8割を占める。ドライバーの収入増につながる仕事であることが大前提だった。

料金は安くても、ドライバーの報酬は確保

既存の仕組みを活用し集荷コストを抑え、空き時間で置き配の荷物を配達するなどの工夫によって、「ドライバーの荷物1個当たりの報酬は、BtoBで運ぶほかの仕事と同等の水準で運べる」(前田氏)という。

スマリボックスは100サイズで5〜6個の荷物が格納できる。ただ、100サイズでも極端に縦長や横長の荷物は入れられない(写真:メルカリ)

エコメルカリ便は東京、神奈川、千葉、埼玉でスタートした。今後はエリアを拡大し、2024年内には東名阪、さらにプラスアルファの地域に拡大する構えだ。

SBS即配サポートもグループ会社の配送網を利用したエリア拡大の準備を進めている。

SBS即配サポート営業開発課長の阪西浩介氏は「さらに生産性を上げていきたい。何個ぐらいまで既存のインフラでやっていくのか、増車をどう実施していくか。配送品質もよくするなど、つねにチェックしていく」と語る。