「花崎駅の近くには、花咲徳栄高校や平成国際大学があって、通学時間帯には大変にぎわいます。普段は1人勤務の駅なんですが、まだ通学慣れしていない学生さんの多い4月には、羽生駅から助役が応援に駆けつけて対応しています。だいたい2週間くらいたつと、みなさん慣れてきてくれるのですが」(相良駅長)

東武伊勢崎線 花崎駅ホーム 花崎駅のホーム。相対式でそれほど広くないホームだが、通学時間帯は学生たちであふれかえるとか(撮影:鼠入昌史)

平日の真っ昼間に訪れたからか、花崎駅には学生の姿はなかった。ただ、駅の周りには自転車預かり所や駐輪場がいくつも設けられている。このあたりは、いかにも学生の町ならではといっていい。ちなみに、花咲徳栄高校は2017年の夏の甲子園で優勝したこともある埼玉県内屈指の野球強豪校。1500人を超える生徒を抱えている。

「こいのぼりの町」の玄関口

花崎駅を後にすると、ほとんど一直線に北西に向かう。方向を少し北へと転換するあたりに置かれている駅が、加須駅だ。人口約11万人の加須市の玄関口である。だから、駅の設えも花崎駅などと比べるといくらかデカい。立派な橋上駅舎のコンコースに出ると、そこにあしらわれているのはこいのぼり。加須の町は、こいのぼりで有名なのだとか。

「毎年5月、加須では世界一大きなこいのぼりを揚げるんです。これがちょっとした名物になっていましてね。最近では近くに大きな病院もできまして、通院で使うお客さまも増えています」(相良駅長)

東武伊勢崎線 加須駅構内 赤や青、緑に彩られた加須駅構内。世界一のこいのぼりの町だ(撮影:鼠入昌史)