JR松江駅前の一畑百貨店が閉店するなど、地方の百貨店にとって厳しい経営環境が続いています。
こうしたなか、鳥取市の丸由百貨店には首都圏などで話題の生ドーナツ専門店が3月オープン。
若者を呼び込み駅周辺エリアのにぎわい復活につなげます。

抹茶のクリームにイチゴのトッピング…。
ふわふわ生地のなかには特製のホイップクリームが詰まっています。
東京、横浜、大阪などの若者の間で話題の「生ドーナツ」です。

山陰で初めての専門店が3月2日、鳥取市の丸由百貨店にオープンします。
2月22日は、オープンを前に、報道関係者など向けの試食会が開かれました。

杉谷紡生記者:
「クリームは甘じょっぱくて新感覚のデザートです。口に入れた瞬間、トリュフの香りがふわっと広がります。」

店の目玉は「トリュフ生ドーナツ」。
生地の水分量を高め、ふわふわでとろけるような食感の「生ドーナツ」に包まれるのは、パウダー状のトリュフが練りこまれたクリーム。
独特の豊かな味わいと香りが口の中に広がります。

生ドーナツは横浜の専門店が監修、鳥取県内産の小麦を生地に使用し、トッピングやクリームにも県内産の牛乳やイチゴ。
今後も鳥取産の野菜やフルーツを積極的に取り入れ、鳥取の農業の盛り上げにも貢献したいということです。

TRUFFLEDONUT・八百谷早織店長:
「ドーナツ以外にも装飾やビンテージの家具も使用しているので、若い方からお年寄りの方まで幅広い層に楽しんでいただければ」

新たなテナントを迎える丸由百貨店。
生き残りをかけ、若者向けのテナントのリニューアルなどに取り組み、客層の若返りを図っています。

店が1月、行った来店客対象のアンケートでは20代の回答数が2023年の約1.7倍に増加するなど、その効果が徐々に表れているといいます。

加えて、丸由がある鳥取駅前周辺には、若者に人気の大手コーヒーチェーンやファストフード店が近年、相次いで出店。
今回のドーナツ専門店が若者の呼び込みにつながればと期待します。

丸由百貨店・田中秀明店長:
「いままで駅前は郊外に比べおとなしかったが、近年こういった飲食店が続々とオープンすることによっていろんなお客様が増えてきていると思う。駅前というのは商業の中心地だと思うので、引き続き賑わいが活性化していけばいいなと思う」

大型店の郊外進出などで失われた「にぎわい」を再び。
市内有数のグルメゾーンで鳥取駅周辺エリアに再び若者が集まるのか、今後に注目です。