利用が低迷しているJR木次線の奥出雲町の出雲横田駅と広島・庄原市の備後落合駅の間の路線について、JR山陰支社の佐伯支社長は今後の路線のあり方について沿線の自治体とできる限り早いタイミングで協議に入る考えを明らかにしました。

JR山陰支社・佐伯支社長会見:
「出雲横田駅と備後落合駅の間の区間について、沿線の自治体に利用の現状を報告し、今後のあり方についてできる限り早いタイミングで相談したい」

JR西日本が2022年に公表したデータによると、JR木次線の、出雲横田ー備後落合間の29.6キロの区間は、1日1キロあたりの利用客数にあたる平均通過人員が54人で1998年度に比べ約4割減少するなど厳しい利用状況が続いています。

また、沿線人口も1990年に比べ約3割減少しています。
JR山陰支社の佐伯支社長はできるだけ早いタイミングで島根県と広島県、それに沿線の奥出雲町、庄原市に現状や課題を報告したうえで今後の路線のあり方について、協議の進め方も含め相談したいとする考えを5月23日開いた会見で示しました。

備後落合駅で接続するJR芸備線については備後庄原駅と岡山・新見市の備中神代駅の間68.5キロを対象に国の再構築協議会が設置され、路線の存廃について協議が始まっています。
木次線の出雲横田ー備後落合間は中国地方ではこの区間に次いで利用が少ないということです。

佐伯支社長は、国の再構築協議会も選択肢の一つとしたうえで、自治体が進めるまちづくりや沿線地域の移動の特性やニーズを踏まえて持続可能な交通体系を模索、実現することが必要だと強調しました。