一方、露地物のさくらんぼはいま、余分な実を摘み取る摘果作業がピークを迎えています。
今年の霜被害と生育状況について農家に話を聞いてきました。
「防霜ファンと火を焚いた効果があったせいか霜の被害はほとんどなかった。花も近年になくきれいに咲きました」
山形県上山市でさくらんぼを育てている枝松博さんです。
枝松さんは去年、甚大な霜被害を受けた経験からヒーターなどで木を温めるなどして、今年の被害を防ぎ、さくらんぼを実らせました。
いまは余分な実を摘み取る摘果作業のピークです。しかし、とある問題が…。
さくらんぼ農家 枝松博さん「もう双子だらけ、双子だらけです。全部双子」
実が二つに分かれてしまうさくらんぼの「双子果」という現象です。花のめしべが割れた場合に起きるものですが、去年の猛暑の影響で日当たりの良い場所ではほとんどが双子果になってしまいました。
さくらんぼ農家 枝松博さん「双子果はいわゆるクズ扱いですから加工してジュースにしかならない。ただ生で出荷をしても値段も高くもないので全部落としています」
気が遠くなるような摘果作業ですが、枝松さんは日陰となる木の下の方ですくすくと育つ果実に目を向けます。
さくらんぼ農家 枝松博さん「霜の被害から助かってここまできたわけですから、
せっかく助かったさくらんぼをぜひ大玉にして味の良いさくらんぼを消費者に届けたい」
収穫作業は来月上旬から始まるということです。