外国為替市場で約34年ぶりの円安水準が続くなか、日本航空の斎藤祐二副社長は円安で運賃を引き上げることはしないとの考えを示しました。

日本航空 斎藤祐二副社長
「円安になったからといって運賃を変動させるということでは基本的にはありません」

 斎藤副社長は円安の悪影響は日本発の国際線で大きいと述べ、観光需要はコロナ前の5割程度であり、ビジネス需要も依然、約6割だとしました。

 そのうえで、運賃と別の燃油代の負担は増えることもあるが、需要が弱いところは運賃を下げるなど、需要喚起の方策を考える必要があるとの認識を示しました。

 ただ、今の円安水準では対応策を実施しても需要はなかなか戻りにくいとしたうえで、「もう少し為替の水準は是正されるとありがたい」と述べました。

 この日に発表したJALグループの今年3月まで1年間の決算は、売上高にあたる売り上げ収益が再上場した2012年度以降で最高となりました。

 新型コロナウイルスからの回復によるインバウンド需要などで前の年に比べて大幅な増収増益となり、純損益は2年連続の黒字決算でした。