ゴールデンウィーク後半2日目の4日は全国的に絶好の行楽日和となりました。

■モデルハウスに「体験宿泊」

 10棟のモデルハウスが立ち並ぶ、千葉県君津市にある住宅展示場。そこに大きな旅行カバンを持った家族が。この家族、モデルハウスを内覧したうえで「体験宿泊」するために三重県からやって来ました。

クレバリーホーム 対馬卓也さん
「きょう泊まっていただく所になってて、大きさでいうと全部で51.5坪」
「バスタオルとフェースタオルがありますので、使っていただいて構いません」

 こちらのハウスメーカーでは間取り、収納、設備などを実際に暮らしてみて体感してほしいと「体験宿泊」サービスを行っています。

「体験宿泊」する家族
「いいな。すごい楽しみ、宿泊」

対馬卓也さん
「本当に住んでいるのと同じ状態のように使っていただいて構いません。来られる方は住宅をある程度、検討している方がほとんどです。ただ、ここは房総半島にあるので泊まった後、翌日、観光をして行くという方もいらっしゃいます」

 このハウスメーカーで注文住宅を契約したこの家族は、細かい間取りなどを考えたいとして体験宿泊を利用。ゴールデンウィークをうまく活用していました。

「体験宿泊」する家族
「宿泊体験がゴールデンウィークにもできるというので『空いているんだ!』と思って、ぜひこの休みを利用して勉強・観光をさせていただこうかなと。帰りに東京に寄って帰れるので、その分、東京のホテルを1泊増やしたりできるので」

■手伝い5時間→宿泊無料に

 このゴールデンウィーク、一味違った過ごし方をしている人が他にも…。

 のどかな自然が広がる新潟県南魚沼市。厨房(ちゅうぼう)で食器を片付けたり運んだりと、旅先で仕事をしているのは荻原則夫さん(50代)です。その荻原さん、宿泊先の仕事を手伝う代わりに宿泊料がタダになるサービスを利用しています。

 宿泊施設「さかとケ」は夕食または朝食の時間帯に5時間仕事を手伝うと、通常1泊7700円相当の宿泊料を無料にしています。

「さかとケ」利用者 荻原則夫さん
「ちょうどスキーのシーズン終わりだったので、午前中はスキーでひと滑りして少し休んでから、きのうは皿洗いをずっとひたすらやっていました」

 事前に動画マニュアルを見ることで、仕事の内容を理解したうえで働けるようになっています。

「さかとケ」オーナー 雪国観光圏代表理事 井口智裕さん
「宿泊業というと非常に人材不足が大きな課題となっています。言い方は変ですけど、遊び感覚で働いてもらうというスタッフがいるだけでもピーク時の忙しいところを少しカバーできますし」

 宿泊料が無料になるとはいえ、旅先で仕事をすることについては…。

荻原則夫さん
「仕事を気分転換だと思うぐらいの人がいいんじゃないかと思います」

 人材難に頭を抱える宿泊施設側と、レジャーや観光を楽しみながら少しだけ仕事をする利用者。新しい旅の形が見えてきました。