2023年度の日本の経常収支はエネルギー価格が一服したことなどを背景に過去最大となる25兆3000億円余りの黒字となりました。

 2023年度の国際収支速報によりますと、海外とのモノやサービスなどの取引を示す経常収支は25兆3390億円の黒字でした。

 エネルギー価格の高騰が落ち着いたことで輸入(105兆4391億円、▲10.3%)が大幅に減少した一方、輸出(101兆8666億円、+2.1%)は半導体不足が解消した自動車を中心に増え、初めて100兆円を超えました。

 また、海外投資で得た利子や配当などの収支を示す第一次所得収支も海外の金利上昇などを背景に過去最大の黒字(35兆5312億円)となっています。

 インバウンドが増加した旅行収支も過去最大の黒字(4兆2295億円)でしたが、海外の大手IT企業などに支払うネット広告費用などが増え、サービス収支は赤字(▲2兆4504億円)が続いています。