女優の杏(38)、俳優の中須翔真(13)、奥田瑛二(74)らが7日、都内で映画「かくしごと」(関根光才監督、6月7日公開)の完成披露舞台挨拶を行った。
ミステリー作家・北國浩二氏の小説が原作。長年確執のあった父親の認知症の介護のため、田舎へ戻った主人公・千紗子(杏)は、事故で記憶を失った少年(中須)に虐待の痕を見つけ、自分が母親だと嘘をつき、疑似親子として暮らしていくヒューマンミステリー。
“息子”役の中須とは撮影以来、2年ぶりの再会となった杏は「前は一回り小さかった。2年ぶりに会って大きくなった」としみじみ。「現場では、台本を渡されずにその場で監督から説明を受けて、すごくフレッシュな部分を出し続けて応えていた」と中須の頑張りをたたえ、「(その演技を)受けるだけでどんどん自分のお芝居も変わっていくっていう、貴重な経験をさせていただきました」と感謝した。
撮影期間中、中須は母親とともにホテル生活を送り、「撮影する場所が山奥で、コンビニとかスーパーがなくて、食べ物とかがちょっと『何かなぁ』と思っていたら、(杏から)いろいろ差し入れしてもらって、すごく助かりました」とほっこりエピソードを紹介。
どんなものが届いたか聞かれると、「一番印象に残っているのがお酒ですね」と言い、慌てた杏が「違う違う!お母さんにです!」とフォロー。それでも奥田からすかさず「おい、飲んだのか!」とツッコまれ、杏は「現場に来ていたお母さんもね、あまりそういうのは買っちゃいけないと思われているかなと思って」と釈明。「それ以外にもいっぱい渡したよねぇ?」と軽く“圧”をかけて笑いを誘い、中須も「すごく助かりました!」と応じていた。
イベント終盤には、母の日が近いとあり、中須が「僕のお母さんになってくれてありがとう」という言葉とともに、杏へカーネーションをプレゼント。杏は「映画を見ると、これはダブルの意味で泣けてきます。後でかみ締めます。本当にうれしいです、ありがとうございます」と感激していた。