俳優の平泉成(79)、「Aぇ!group」の佐野晶哉(22)らが23日、都内で行われた、映画「明日を綴る写真館」(秋山純監督、6月7日公開)の完成披露舞台挨拶に登壇した。
あるた梨沙氏の同名漫画が原作。さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島(平泉)は、華々しいキャリアを捨て、弟子入りを志願してきた新進気鋭のカメラマン・太一(佐野)と触れ合い、自身と家族に向き合うことで互いに成長していく姿を描く。
平泉にとって、キャリア60年にして初の主演映画。「感無量。昔から“継続は力なり”と言いますけど、60年(俳優を)やって、80歳で主演をやらせていただきます。こんなすてきな映画で夢のようですよ、今日は」と感激しきりだった。
佐野とは秋山監督がメガホンを取った「20歳のソウル」(22年公開)でも共演。すっかり親交を深めたようで、佐野は「勝手に成さんの孫だと思っています」と笑いかけ、「自撮りを撮ったら、『今日の自撮りだよ』って送ってくださる。メル友です」と明かした。
同作のPRの際、“期待の次世代俳優”と紹介された佐野について、平泉は「豊かな感性があります。一番好きなのは、非常に自然に立っている。どんなお客さんがいるとか関係なく普通に立っている」と言い、「それは素直なんです。素直で柔らかい。俳優にとって柔らかさは大切。で、佐野くんはいいな、と思った」と絶賛。続けて「芝居をやりながら横顔をじっと見ると、結構可愛い顔をしている」と笑わせ、「ふと思いつきましたね、藤沢周平の小説か何かで、彼の時代劇とか見てみたいと思いました」と提案されると、佐野は「時代劇は今まで考えたことなかったですけど、成さんが言ってくれるなら挑戦してみたいです!」とうれしそうだった。