軒並み物価が高騰する中で、新しい家電が欲しいのに高くて手が届きにくいとお悩みの方もいるのではないでしょうか。こうした声に応え、家電を安く購入できる取り組みが広がりをみせています。

物価の高騰がなかなか収まらない今、家電量販店で注目されているのは…

(店員 )

「ドラム式洗濯機が市場価格で30万前後だが、それがいま8万8000円」

なぜ、これほどの格安で販売されているのでしょう?その秘密を解き明かすキーワードは…「再利用」です。

パナソニックは4月10日に開いた会見で、検査済み再生品「リファービッシュ品」の販売ラインナップや定額利用サービスを拡大すると発表しました。「リファービッシュ」とは「改修する」という意味で、初期不良などで製造会社に返品された商品を、修理・整備した製品のことを指します。

今回 新たにラインナップとして追加されたのは、ミラーレス一眼カメラや冷蔵庫などで、2024年9月(予定)には電子レンジや炊飯器なども加わり、10のカテゴリーでサービスを展開する方針です。

パナソニックによりますと、「リファービッシュ品」として提供される商品は、通常の洗濯機や冷蔵庫と比べ2割ほど安く、1年間の保証も付いているため安心して利用できるといいます。

静岡市清水区にあるこの家電量販店では、不要になった家電を再利用する取り組みを行っています。

「こちらがリユースコーナーでございます」

一見、普通の洗濯機に見えますが、ここに並んでいるのは全て中古品。店では一度使われた洗濯機や冷蔵庫などの中古品、いわゆる「リユース家電」を取り扱っています。

(ヤマダデンキ テックランド清水店 釜ケ谷 義伸 主任)

「性能がいいモデルがかなり安くなっているので、求めやす いと思う」「お仕事都合で1、2年だけ単身で暮らす人やこれから新生活という大学生が多い」

家電は各店舗で買い取られた後、いったん自社工場に集められ部品を分解して洗浄されるほか、複数の点検を経て全国各地の店舗に並んでいます。

リユース家電の最大の特徴はなんといっても「安さ」。

例えば、ドラム式洗濯機は通常、30万円前後が相場だといいますが、店頭に並んでいたリユース品はなんと、10万円以下で購入できるのです。

さらに大手メーカーのこちらの洗濯機。新品が約8万4000円であるのに対し、同じモデルのリユース品は約2万4000円。値段(税抜き)は、新品の半額以下と驚きの安さです。こうしたリユース家電への注目が集まっているのは、環境配慮への意識の高まりだけでなく、近年のある事情が関係しているといいます。

(ヤマダデンキ テックランド清水店 釜ケ谷 義伸 主任)

「物価高騰でどうしても買いにくくなっている家電が多くなっているが安価でお求めいただけるというのが大きいと思う」「考えていた商品が思っていた価格と違ったりというのもある と思うので、そこの部分で提案の一つとしてリユース品の 紹介をさせていただいている」

出費がかさみがちな今こそ、再生された家電製品をうまく活用してみてはいかがでしょうか?