南陽市出身で東北芸術工科大卒業生の風間太樹(ひろき)さん(32)が監督・脚本を務めた映画「バジーノイズ」が全国公開されている。6日には山形市内の2映画館で風間監督が舞台あいさつに立ち、音楽にこだわって制作した作品に込めた思いなどを語った。

 本作はむつき潤さんの漫画が原作の青春音楽映画。一人でDTM(デスクトップミュージック)での作曲と演奏に没頭する日々を過ごしていた清澄(きよすみ)(川西拓実さん・JO1)が、好きなこともやりたいこともなく生きてきた潮(うしお)(桜田ひよりさん)と出会い、人と関わることで不安や葛藤を抱えながら変化していくさまを描いた。

 ムービーオンやまがたでは、「いつも山形に持って帰りたいとの思いで映画制作をしている」と、古里で新作上映を迎えた心境を語った。本作を手がける上で原作では視覚的に表現された音を映像化する難しさを感じた一方で「耳から受け取る映画表現にチャレンジしたいと思った」と説明。登場人物の心象風景も表現する音づくりを目指したといい、「音楽に精通した人にもぜひ見てもらいたい」と話した。