自身が同乗する事務所の車が法定速度を上回るスピードで走行したことを2日、記者会見を開いて認めた武井俊輔衆院議員(自民党、比例九州)は「二度とないように取り組んでいきたい」と陳謝した。議員辞職については否定した。

 武井氏や事務所によると、武井氏が後部座席に同乗した車は4月28日、宮崎市に向かう途中の日南市の国道220号で法定速度を超えるスピードで走行した。

 武井氏は当時、走行時の前部車窓の写真を撮影し、「最高のドライブルートです」の文言を添えてX(旧ツイッター)に投稿。写真には法定速度を約30キロ上回る時速91キロで走っていたことを示す運転席の計器も写っており、その写真とともに速度超過を指摘する投稿がX上で拡散した。

 宮崎市で会見した武井氏は走行当時の状況について、「後部座席で作業をずっとしていて、一瞬顔を上げて写真を撮った。全く(速度超過に)気づかなかった」と述べた。運転していた男性公設秘書(50歳代)も超過の認識はなかったという。

 Xへの投稿については、28日が東京や長崎などでの衆院補欠選挙の投開票日だったため、「ドライブにいざなうような内容で不適切」と、投稿の十数分後に武井氏自身で削除したと説明。自身の投稿に関しては「大変不見識だった」と述べた。

 今後の対応については「非常に厳しい声もいただいている。しっかりと受け止めて説明を続け、ご理解いただけるように努めていきたい」と語り、法令順守を徹底する考えを示した。