カージナルスのコントレラス、ミットを前に突き出しての捕球が裏目に…

 打者がフルスイングしたバットが捕手の左手を“強打”し骨折させてしまうという、衝撃的な事件が米大リーグで発生した。7日(日本時間8日)にセントルイスで行われたカージナルスとメッツの試合で、被害にあったのはカージナルスのウィルソン・コントレラス捕手。あまりの痛みにグラウンドをのたうち回ったこの事故が、ベンチの指示の結果だという報道が相次いでいる。

 問題のプレーは、カージナルスが3-0とリードした2回に発生した。1死から打席にマルティネスを迎え、マウンドには元巨人のマイコラス。コントレラスがミットを前に突き出して投球を捕ろうとしたところ、フルスイングしたマルティネスのバットが、ミットをはめた左手を強打した。

 コントレラスは後ろに1回転して悶絶。あまりの痛みに何事かを叫びながらグラウンドを駆け回り、トレーナーもすぐに駆け付けた。さらに足を震わせながら、必死に痛みに耐えていた。

 MLB公式サイトの報道によると、この事故は、カージナルスベンチからの指示が原因になっているという。「コントレラスが投手のために低めのストライクをより多く取れるように、カージナルスはこのベテラン捕手を過去数年よりもプレートに近い所に配置した」と伝えている。

 カージナルスのマーモル監督は、捕手を打者に近づけることを「とても大きなリスクだよ。(捕手の守備妨害との)判定が多く、フレーミングと評価されるので、オフシーズンによく話題になった」とし、コントレラスの負傷については「低めの球を受けるためにバッターに近づけば近づくほど、間違いなく話題の種になる。リスクは高い。そして我々はそれを経験してしまった」とした。

 コントレラスは手術が必要で、全治4〜6週間。試合後には報道陣の取材にも応じている。捕手が投球をストライクとコールさせる技術「フレーミング」が注目されるようになって久しいが、高まるベンチからの要求が招いた事故だったようだ。

(THE ANSWER編集部)