香港の裁判所は、2019年の反政府デモで歌われた曲の演奏などを禁じるよう求めた政府の申し立てについて、認める判断を下しました。裁判所は、「歌が武器として使用される可能性がある」と指摘しています。

香港で2019年に起きた大規模な反政府デモでは、インターネット上で発表された「香港に栄光あれ」という曲が、デモの参加者らの共感を呼び、テーマソングとして歌われました。

また現在も動画投稿サイト「ユーチューブ」などで広く視聴されていますが、香港政府はこの曲の演奏やインターネット上での配信などを禁止するよう裁判所に申し立てていました。

これに対し裁判所は8日、「歌は武器として使用される可能性がある」などと指摘し、「現状を放置すれば国家の安全を破壊する恐れがある」として政府の申し立てを認める判断を下しました。

さらに裁判所は、「プラットフォーム事業者は、関連動画などの投稿者に対し投稿を削除するよう要請する必要がある」とも指摘していて、グーグルなどの検索大手も対応を迫られるとみられています。