交通事故を減らそうと、兵庫県丹波篠山市ではあるものが道路を見張っているんです。

 兵庫県・丹波篠山市の国道で突然、視界に入るのは…。

 警察官と、速度違反を取り締まる装置。

 泉記者

「こちらスピード違反を取り締まっている警察官かと思いきや…実はこれ人形なんです」

 実は本物そっくりの人形…。

 後ろでたたずんでいる女性警察官も、パトカーも、すべてニセモノです。

 パトカーの側面には「POLICE(警察)」ではなく、「PEACE(平和)」と書かれています。

 「エムクラスガーデン」CEO 宮田守さん

「見ていても、スピード出る車が多いから、危ないということで」

「ちょうどパトカーとか警察官のオブジェは数年前に作っていたので、それをちょっと置いてみようかと」

 作ったのは、アニマルオブジェなども手がける建設会社。

 会社の倉庫の目の前の直線道路でスピード違反の車などが多いことが気になり、「地域の貢献になれば」と5月、設置したといいます。

 通りかかった人

「リアルですね。すごい。(道路は)まっすぐで広いし、スピードを出す車が多いので、ちょっとは抑止力になるのではと思う」

「トラックの運転手をやっているから、交通安全にいいかなと思って見ていた。やっぱりみんな急にブレーキ踏むもんね」

 近隣住民からは、交通安全に役立つと喜ばれているということです。

 兵庫県警は「警察が設置したものではないのでコメントできない」としていますが、ある幹部は…。

 「俺でも見間違うわ。ブレーキ踏んでしまうかも」

 ただ、これだけそっくりなものを作ったことで、想定外の展開も起きたといいます。

 宮田さん

「本物のパトカーが入ってきたんですよね、会社の中に」

 なんと、ホンモノの警察官と、パトカーが登場したというのです。

 事前に設置の許可は取っていたものの、「通報があったのでは」と不安になったといいますが。

 宮田さん

「警察官の中でも、なんか結構有名なスポットになっていたみたいで、面白いことやっているやつがいるから見に行こうと、そういう感じで来たみたいで。すごく喜んで笑いながら帰って行きました」

 突然、街に現れた本物そっくりな”警察官たち”が、これからも道路を見守り続けます。