【MLB】ダイヤモンドバックス4−3ドジャース(4月30日・日本時間5月1日/フェニックス)

 今思えば、あれほどまで“らしくない”打球音は、不調を告げる兆しだったのかもしれない。ドジャースの大谷翔平投手が「2番・DH」で先発出場。第1打席、打ち損じたような当たりながら鋭いゴロがセンターに抜けるヒットを放ったが、らしくない打球音とのギャップに解説を務めた元プロ野球選手の超人・糸井嘉男氏も驚く場面があった。

【映像】大谷が響かせた“らしくない”打球音

 先月28日(同29日)のブルージェイズ戦で菊池雄星からキャリア最速となる打球速度119.2マイル(時速約191.8キロ)のタイムリーを放つなど、今季も打球の速さが際立っている大谷。打球速度に加え、破裂音のような乾いた打球音にも定評があるが、この日の大谷は“らしくない”音を響かせた。

 大谷は第1打席、ダイヤモンドバックス先発左腕ヒューズにフルカウントに追い込まれたあと、6球目の高めのスライダーをスイング。タイミングが狂ったのかスイングは崩れ、ヘルメットも脱げ落ちそうになりながらもバットに当てると、鈍い音を残して打球はセンターへ。ボールはマウンド付近でバウンドすると、そのままゴロでセンターに抜けるヒットとなった。

 現役時代はその驚異的な身体能力から“超人”と呼ばれた糸井氏だが、完全にバットの先に当たった打球にもかかわらず野手が捕れずにヒットとなったことに「抜けるの!? 抜けるのか!?」と驚愕。実況を務めたDJケチャップ氏も「グシャッとしたようなヒットでした」と大谷には珍しい打球音に戸惑う様子を見せていた。

 ヒットにはなったものの、快音とは程遠い打球音とバラバラのスイングが好調の証であるはずもなく、大谷は第2打席でど真ん中の絶好球を見逃し三振。第3打席も得点圏にランナーを置いて空振り三振、第4打席も空振り三振と3打席連続三振に倒れると、再び得点圏で打席に入った10回の第5打席もセカンドゴロに打ち取られている。らしくない打席が続き、やや不安の残る結果となった。(ABEMA『SPORTSチャンネル』)