中国・甘粛省の役所にできた長い列。婚姻届を出すためにやってきた若者たちだ。

【映像】中国の独身女性たちが求める驚愕の結婚条件とは…

 中国で5月20日は特別な日。中国語で520(ご・に・れい)は「ウーアーリン」と読み、これが「愛している」という意味の「ウォーアイニー」と似ていることからこの日に婚姻届を出すカップルが多いのだ。

 「きのうの夜9時に来て、徹夜して並んでいる。良い始まりは今後の幸福につながると思う」(婚姻届けを出しに来た男性)

 こうした光景の一方で、中国では結婚する人たちが激減。この10年で半分ほどにまで減った。背景にあるのは…

 きれいに並べられたたくさんの札束。結婚前に新郎が新婦側に贈るいわゆる結納金だ。今、中国ではこの結納金が高騰しているという。

 「あなたを妻にしたい場合はいくらかかるか?」という問いにある女性は「家一軒、車一台、それに加えて50万元(約1千万円)の結納金ですね」と答えた。

 江西省では、10年前100万円から150万円程度だった結納金が、今は平均400万円にまで値上がりしている。去年は富裕層の男性が4億円の結納金を用意したことも。

 結納金だけでなく、住宅や車も新郎が用意するのが一般的だという。こうした状況に男性側は…。

 「女性は男性と同じくらい収入を得ている。なのに、なぜ男性だけが苦労して働いて、お金を稼いで家や車を買わないといけないのか? 不公平ではないか?」(独身男性)

 結婚の減少は少子化に直結するため、今年2月、中国の最高裁は高額な結納金を制限する法律を打ち出した。

 しかし、結婚減少の原因は高騰する結納金だけではなく、女性の意識の変化にもあるようだ。

 「女性は結婚のために自分のキャリアや将来を犠牲にすることは望んでいない。今の人にとって、結婚はもう高いリターンのある投資ではなくなっている」(中国人インフルエンサー)
(『ABEMAヒルズ』より)