富田川が流れる和歌山県白浜町栄にあるせきで、若アユが上流を目指して次々と飛び跳ねている。
 「清流の女王」ともいわれるアユの成魚は川で生活し、晩秋に下流域で産卵。生まれたばかりのアユはいったん海に下って過ごし、春になると川をさかのぼる。富田川では河口から約3キロ上流にせきがあり、例年この時季になると、落差で小さな滝のようになった場所を乗り越えようと、勢いよくジャンプする姿が風物詩となっている。
 4月30日、大きいものでは全長10センチを超える若アユも見られ、それを狙ってアオサギなどの鳥も集まっていた。
 富田川漁協によると、今年の天然遡上(そじょう)は今のところ順調。アユの友釣りは6月1日に解禁する。