国際人権NGO「ヒューマンライツ・ナウ」はスイスのジュネーブで26日、企業活動による人権侵害に対する日本の取り組みをテーマにしたイベントを開いた。旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.(スマイルアップ))の創業者である故ジャニー喜多川氏による性加害を告発した元ジャニーズJr.の二本樹顕理(にほんぎあきまさ)さん(40)らが登壇した。

 イベントは、国連人権理事会の「ビジネスと人権」に関する作業部会が同日の理事会で、昨夏に初めて実施した訪日調査の結果を報告するのに合わせて開かれた。

 二本樹さんは理事会で放映された動画で、「日本政府と企業に対し、子どもたちが守られる社会を実現するため、必要なあらゆる対策を講じるよう求める」と訴えた。イベントでは、喜多川氏による性加害について、「半世紀以上にわたって日本社会で放置され、人権問題として扱われなかった。海外メディアの報道や作業部会の訪日調査が急速な進展につながっている」と指摘。「このような恐ろしい行為が再び繰り返されることのないよう、社会全体で取り組んでいくことが大切だ」と訴えた。