九州各地の高原に自生するツツジの一種「ミヤマキリシマ」が長崎県の雲仙地域で見ごろを迎え、観光客の目を楽しませている。

 ミヤマキリシマは高さ1〜1・5メートルの低木で径4〜5センチの花をつける。国の天然記念物で長崎の県の花でもある。雲仙では温泉街から標高1300メートル台の山岳地帯にかけて咲きのぼり、5月の下旬ごろまで楽しむことができる。

 ミヤマキリシマの保護の歴史は古く、江戸時代から島原藩主が山番を置き、禁制札を立てて盗掘を禁止するなど保護されてきた。

 雲仙の自然と歴史を案内する雲仙お山の情報館では「開花は年々早まる傾向にある。お出かけ前に見どころの場所をチェックして欲しい」と呼びかけている。開花情報は同館のホームページ(https://unzenvc.com/index.html)でチェックできる。(天野光一)