6月13〜15日にイタリアで開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)を前に、核廃絶をめざす市民団体「核政策を知りたい広島若者有権者の会」(カクワカ広島)共同代表の高橋悠太さん(23)が現地に渡る。市民の立場から政策提言するためで、5月9日には準備のため、広島県内の被爆者団体と意見交換した。

 核兵器廃絶に取り組むシンクタンク「かたわら」代表理事でもある高橋さんは、5月14、15日に現地でG7サミットに政策提言する「C7サミット」に参加し、15日には討論会で発言する。C7のCは英語で「市民」をさすCivilの頭文字だ。

 9日、広島市内で開かれた意見交換の場には被爆者団体やNGOの代表らが集まった。県原爆被害者団体協議会の箕牧(みまき)智之理事長(82)は「広島からの強い叫びを伝えてほしい」と話した。高橋さんは「世界には核兵器があり、地球上に生きる誰もが(核問題の)当事者。その意識をG7やC7の中でどう広げられるかだ」と指摘。「C7は集い、つながって、また自国に戻って政府に働きかけるネットワーク。世界のアクションと連帯する中で、核兵器を使ってはいけないというメッセージを入れ込んでいけると思う」と話した。

 高橋さんの滞在は5月12〜19日。現地からYouTube配信などもする予定で、渡航費などのクラウドファンディング(https://congrant.com/project/hnpoc/11720)を始めている。(興野優平)