【香川】高松市議会で6月定例会から、「質疑」や「討論」の時間が制限されることが決まった。これに対し、有志議員が9日、議長と議会運営委員長に対し、発言時間を制限することに抗議し、撤回するよう求める申入書を提出した。

 申し入れたのは、2人会派の日本共産党議員団の議員と無所属議員2人の計4人。質疑などの発言時間の見直しの撤回▽6月議会からの発言時間制限導入の見送り▽申し入れへの真摯(しんし)な対応などを求めている。

 会期ごとの議員の発言時間は会派の人数によって比例配分で決まり、無所属議員は1人当たり1時間半が割り当てられている。これまで、配分された持ち時間に収まっていれば、議案に対しての疑問を質問する「質疑」と、議案の採決直前に個人の立場から賛成・反対の意見を述べる「討論」でそれぞれ30分を目安に発言することができた。

 しかし、2月にあった議会運営委員会で「自民党議員会」から発言時間制限の提案があった。その後、提出された発言時間の見直し案は、2人以下の会派と無所属議員の質疑時間の目安を15分に制限し、討論も1人当たりの発言時間の目安を15分とするものだった。

 議会事務局によると、「自民党清新会」、立憲民主党や国民民主党の議員らが所属する「市民フォーラム21」「公明党議員会」「自民党議員会」の4会派の議員9人で構成する議会運営委は4月25日、提案内容に強く反対することなく発言時間の制限を決定した。

 申入書を提出した無所属の太田安由美議員は「討論や質疑は直接議案に関わること。議員の一番大きな仕事は議案に対して、こんな意見があるから賛成をする、反対をするという意思表示で、それに対して時間制限をするというのは、有権者に対して責任を負えない行為だ」と話した。(内海日和)