2024年F1中国GPの金曜、マクラーレンのランド・ノリスはスプリント予選で1番手を獲得した。

 雨の中で行われたSQ3の最終アタックで、ノリスは1分57秒940でトップに立った。そのタイムが一度抹消されて9番手に落ちた後、タイムが回復され、ノリスは最終的に予選トップの座をつかむことができた。

 最終ランにおいてノリスは最終コーナーでトラックリミット違反を犯し、このラップ(2分00秒863)と、その後のラップ(1分57秒940)が抹消された。サーキットによっては、トラックリミット違反を犯した次のラップのタイムも自動的に取り消される。しかし今回、レースディレクターが事前に発表するイベントノートには、次のラップについても抹消するとの記載はなかった。上海インターナショナル・サーキットでは、最終コーナーでのトラックリミット違反が必ず翌周の大きなアドバンテージにつながるとは限らないためとみられる。

 マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、『Sky Sports』に対し、この件について語り、ノリスは、トラックリミット違反により次のラップで大きなアドバンテージを得たわけではないとみなされ、いったん取り消されたタイムが回復されたと説明した。

「FIA自身が、タイムを復活させた。最終コーナーでコースオフすれば、スピードが大幅に低下する。ランドはその前の周の最終コーナーでコースオフしたことで、0.3秒近くを失っているのだ」

■ランド・ノリス(マクラーレン・フォーミュラ1チーム)
FP1 16番手(1分38秒630:ハードタイヤ/21周)
スプリント予選 1番手(SQ1=2番手1分36秒384:ミディアムタイヤ/SQ2=5番手1分36秒047:ミディアムタイヤ/SQ3=1番手1分57秒940:インターミディエイトタイヤ)

 最終ラップは一か八かのアタックだった。最初の2回は両方とも断念したんだ。ウエットコンディションがどんどんひどくなってきて、実際、最後の2周のコンディションはかなり悪かった。それまでにいくつかミスをしてしまったから、少し緊張していたし、アクアプレーニングがひどくなっていた。

 それでもすごく楽しかった。わくわくするよ。トップに立つことは、まさに目指していたことだからね。トップというのは少し驚きだけど、チームが素晴らしい仕事をしてくれて、とてもうれしい。マシンの感触もよかったし、僕自身もいい仕事をした。それが報われたんだ。